大学と合格率

薬剤師の合格率は、大学と併せて発表されています。この背景にあることを知らないと、国家試験を受けて合格できるかどうか、大きな差ができてしまうことになるでしょう。大学によって違う合格率の背景には、どれだけ合格に力を入れているかということがあげられます。合格率を上げるために、かなり濃いカリキュラムを組んでいる大学もありますし、大学内で試験があり、それに合格できないと国家試験を受験できないとしている大学もあるのです。そのため、高い合格率を維持しているところは、それだけ難関となっているといえるでしょう。

もう一つの側面として、私立と国立の違いもあります。岡山大学の様に将来の活躍を重要視している国立の場合には、かなり高い合格率を持っていますが、一般的には都築学園やいわき明星大学のような私立大学のほうが合格率は高い傾向になるといえるでしょう。これは、それだけ設備等に力を入れているということがあります。その代わりに、学費は国立では6年間で350万円程度といわれている中、1000万円を超えることも珍しくありません。

合格率をとるか、それとも学費をとるかという選択になる場合もありますが、薬剤師になりたいというのであれば、できるだけ設備や環境が整っている大学を選択するほうが、道のり的には近いといえるのです。

合格率の落とし穴

薬剤師の合格率ということだけをみると、60%~80%程度もあります。一般的な国家資格試験から考えれば、かなり高い合格率であるといえるでしょう。これだけの合格率があれば、まず落ちることはないと考えるかもしれません。それも、60%というのは、かなり低い年であり、例年もっと高い数値が出ています。ですが、試験が簡単かといえば、これは全く違います。

6年間みっちり勉強していなければ、まず合格できないといわれるのは、その範囲の広さでしょう。薬というものの範囲は膨大であり、6年間という時間は決して長いわけではありません。そして、新卒で合格しなければ、合格率はどんどん下がっていってしまうという現実があることも忘れてはいけないことでしょう。

新卒と既卒者で比べると、現役のほうがはるかに高い合格率を持っています。この背景にあるのは、知識だけではなく、卒業してしまえば、せっかくの設備を使って勉強することができなくなり、それだけ薬剤師という世界から離れてしまうからです。そのため、どんな大学に進学して、将来の試験を目指していくのかということも重要なポイントとなってくるといえるでしょう。合格率だけ見ていると、大きな落とし穴が待っているともいえるのです。

薬剤師と合格率

薬剤師という仕事を考えると、我々が生活していくうえで欠かすことができない職業であるということがわかります。医師が作った処方箋に基づいて、薬を正確に調剤し供給してくれるのが主な仕事です。薬事衛生も重要な職務であり、薬を正しく安全に使うためには、なくてはならない存在であるといえるでしょう。

そのためには、薬というものがどんなものかを知らなければいけません。有効性だけではなく、安全性に至るまで、多角的な知識がなければ、薬剤師の仕事をすることはできないでしょう。併用した場合の問題も重要で、体質やアレルギー履歴なども考え、必要があれば処方箋を検討し、医師に問い合わせるようなこともしていきます。いうなれば、私たちに合わせ、的確で安全な薬を提供する最終段階のキーパーソンなのです。服薬指導を行っていくのも、こうした最後の砦としての役割であるといえるでしょう。最新の情報にも敏感でなければならず、数多くの知識がなければ、勤めることはできないのです。

高い能力を維持するためにも、薬剤師の国家資格は簡単にとることはできません。薬学部で6年間学ばなければならず、合格率も決して高くありません。特に薬剤師試験の概要が改変され、薬学部も4年から6年になったことで、かなり混乱していた時期もあります。一見すると、高い合格率に見えることもありますが、そこには薬剤師としてのからくりもあったりするのです。薬剤師を目指していくのであれば、合格率の意味を知らなければいけません。その参考にしていただければ幸いです。